FEM要素分割寸法の目安

構造解析のための有限要素法実践ハンドブック より

・断面(は り要素を除く)
主として軸力を受ける場合,断面内の要素寸法は断面幅の1/1~ 1/3と する. 主として曲げを受ける場合,断面内の要素寸法は断面幅の1/3~ 1/6と する。 断面直角方向に形状が変化する場合,断面内の要素寸法は断面幅の1/6~ 1/10と する.

・応力集中部 (は り要素を除く)
応力集中部コーナーの丸みをrと し, コーナーに沿う要素寸法はr/5以下とする。

・ シェル
シェルの半径をR板厚をtと すると,要素寸法は0.1~0.2y:π再とする. この値は,周方向と子午線方向に適用するが,周方向はさらに15度以下とする.

・荷重点近傍 (はり要素を除く )
荷重点近傍の応力を求める場合,荷重幅の1/5以 下とする.
荷重点を1点と見なして全体的応力分布を求める場合は,1節点でよい。

接触点近傍 (は り要素を除く)
接触部の面圧分布を求める場合,要素寸法は接触幅の1/5~1/10と する.
接触部を単に力の伝達部として全体的応力分布を求める場合,上記は無視できる.

・固有振動解析など動的解析
要素寸法は問題とする最小波長の1/6~ 1/10で,周方向はさらに15度以下とする.

・応力と変位
要素分割寸法の目安は応力を適切に求めることを目標にしている.応力と変位は同時に 求められるが,変位のみに着目する場合は,要素寸法を目安の2倍程度に粗くできる.