単純支持梁の拘束条件:両端が回転端の場合の応力集中

中央に集中荷重を受ける単純支持梁の例
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両側を回転端にすると材料力学の公式 w_{max}=\dfrac{Pl^3}{48EI}と結果があわない
回転端の周りで応力集中が発生している

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回転端の一報を移動端に変更したら応力集中は緩和された(そして公式の値に近づいた)が、条件が変わってしまっているので、うまくない。
現状の解決策と思われるのは、両端が回転端の単純支持梁ではバー要素(直線+断面)を使うこと

バー要素を用いたANSYSチュートリアル
www.youtube.com

メモ
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追記その1:
バー要素でやってみたが、以下の2つの問題点があった
1. たしかにSImply supported拘束条件を適用できるのだが、拘束条件をLine Bodyである中立面にしか設定できない。これだと梁の物理的な状況に対応しておらず、具合が悪い。
2. バー要素(Line Body+Cross section)の編集の自由度が低い問題。Design Modeler上で上面にスケッチを書こうとしたら、断面はソリッドとして認識されていないので書けなかった。スケッチが書けないと、任意の場所に集中荷重を打つためのマーカーが引けなくて困る。

結論から言うと、バー要素を使う選択肢はなさそう。他のチュートリアル(3点曲げとか4点曲げとか)でも、バー要素ではなくエッジにFixed supportを適用している。荷重が小さければ機能しそうだが、強度に近いレベルの負荷だと難しいか?

あるいは思ったけど、単純支持(回転端+回転端)と単純支持(回転端+移動端)で、最大変位はどの程度違うのか?もし変わらなければ、回転端+回転端の問題を回転端+移動端に置き換えて考えるのもありか?

追記その2:
どうも両端のエッジに回転端を設定したとき(単純支持)の際の、両端での応力集中は避けられないようである。色々と本を読んでいたら、単純に無視せよという記述があった。現実世界の表現に合わせるのではなく、そういう計算条件だからこうなるのは自然だと割り切って使うもののようである。

追記その3:
これは初心者がやる最たる間違いの1つらしく、両端を回転端では固定しないとのこと。上で一度試したように、片方を回転端、片方を移動端とするのが正しいやり方。
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